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2023.01.13

その他

栗山理事長 令和5年 年頭所感

 新年あけましておめでとうございます。年頭に当たりご挨拶申し上げます。

「新型コロナウイルス」によるパンデミックから約3年が経過し、今や「コロナ」を恐れずに基本的感染予防対策を講じながら、「コロナ」とともに経済活動・社会生活を共生していく局面に入りました。

移動制限も解除され、日常生活が徐々に戻り、観光地には海外からの観光客の姿も多くみられるようになり、コロナ禍で大きな影響を受けた観光産業・外食産業等の経済立て直しの機運が高まっております。

一方、昨年2月のロシアによるウクライナへの軍事進攻が、世界のエネルギー資源の高騰・穀物の高騰など世界規模の経済リスクとなり、とりわけ原材料の多くを輸入に頼っている我が国では急激な円安も加わり、国内製造・加工メーカは一様に大変厳しい環境に至っております。

米菓についても製造資材等の高騰を踏まえ、スムーズな販売価格への転嫁が大きな課題であり、製品仕様も含めて製造コストの削減など創意工夫を通じてこの難局を乗り切らねばなりません。

本年も課題山積ではありますが、冒頭先ずは多くの犠牲者を出し続けているウクライナにおける悲惨な戦禍が早期に終結し、戦地に平和が戻り、この戦争がもたらす悪影響が緩和されることを切に願うばかりです。

さて、全国米菓工業組合は、各都道府県に支部を有する米菓業界の中央団体として昭和37年5月に創設され、昨年5月で組合創設60周年を迎えました。

昭和37年の設立時に2,000名を超えた組合員も現在300名まで減少しましたが、米菓特有の地域性の高い家内工業的なプライベートブランドから脱し、機械化や流通革命によるナショナルブランドに発展させ、米菓の生産額では2,800億円を超え、菓子全体の生産額の1割強を占める産業に成長して参りました。

この間、凶作に伴う原料米不足、資材価格の高騰問題等幾多の困難な局面もありましたが、主務官庁のご指導・ご高配と、先人・先輩達の業界発展への尽力、また、関係皆々様の温かいご支援により、組合創設から60年の節目を迎えるこができました。

関係各位に紙面をお借りし厚く御礼申し上げます。

ご承知のとおり、米菓(あられ・おせんべい)は、日本で生まれ稲作文化とともに発展してきた我が国固有のお菓子です。米を主食とする日本人にとって、米の加工食品である米菓特有の風味は、時代が変わろうとも日本人の嗜好にあったお菓子と考えています。

今や少子高齢化の時代を迎え市場は益々狭まってきていますが、切り口によって米菓はまだまだ伸びる素地はあり、また、海外市場に目を向ける等組合員各位が時代の変化に沿って、創意工夫・切磋琢磨をしながら市場を切り開き、伝統的食文化である「米菓」を未来に伝承していかねばなりません。

60周年という節目の年を迎え、先人たちが築き上げてきた組合をこの先さらに70周年、80周年を迎えられるよう努めていくことが私共組合幹部の使命である、そうした思いを新たにした次第です。

本年は、私が理事長就任(令和2年)以来、組合活動面において「コロナ」による影響を初めて回避できる年になると思います。

コロナ禍で休眠状態であった3委員会「原料米調達員会、教育・研修委員会、グローバル委員会」の適時の開催、また、各地の組合員との意見交換の場である「ブロック会議」など組合活動の活性化に努めて参る所存です。

最後に、本年が皆様にとって素晴らしい年になりますよう祈念し、年頭のご挨拶といたします。

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