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2025.01.01

お知らせ

星野理事長 令和7年 年頭所感

 新年あけましておめでとうございます。年頭に当たりご挨拶申し上げます。

 

昨年5月の全国米菓工業組合総代会にて栗山理事長の後任として理事長に就任した越後製菓㈱の星野です。

昨年は年明け早々の1月1日に石川県能登地方を襲った震度7の地震災害で一年が始まりました。また、9月にも能登では大雨被害が発生するなど、現在でも安心できる生活を取り戻せていない状況にあります。一刻も早い復旧復興が実現することを祈るばかりです。

一方、パリオリンピック・パラリンピックでの日本人選手団の活躍、メジャーリーグの大谷翔平選手の大活躍など、日本人として胸張れる話題も多い一年でした。

 

経済活動をみると、ロシアによるウクライナへの軍事進攻を受けた世界規模の経済リスク問題や為替変動による影響、とりわけ原材料の多くを輸入に頼っている我が国の国内製造・加工メーカーは一様に大変厳しい環境に至っております。

 

流通関係の課題では、各種運賃改定や「2024年問題」を受けた現場での効率的な受け渡しが求められています。

また、労働力不足として外国人特定技能制度等の改善は行われていますが、地域によってはそもそも住宅不足などの声もあります。

こうした人材確保に欠かせない賃金問題では、「103万円の壁」と併せて最低賃金アップ問題も中小企業への収益圧迫は必至となります。これを実現するための「労務費の適切な価格転嫁」も取引先と円滑な協議を行っていく必要があります。

 

当業界の一番の課題となる主原料のコメについてですが、昨年の端境期には家庭用精米がスーパーの棚から消えるという「令和のコメ騒動」が起きました。

米菓原料米も特定米穀やもち米相場は高値のまま推移し、とても手が出ないという声があちらこちらから聞こえてきました。

このような中、昨年の端境期に農水省は令和2年産備蓄米を加工原料米として1万㌧の入札販売を実施しました。一昨年来、私どもは備蓄米放出を要望してきましたので当局のご英断には感謝するところですが、我々にとっては販売時期や価格に課題があったと感じています。

一方、令和7年産加工用米やもち米の確保に向けては、令和6年産主食用米相場が高値で推移しておりますので、これまで以上に産地とコミュニケーションを取りながら、原料米の安定確保を目指したいと考えています。

 

さて、ご承知のとおり、米菓(あられ・おせんべい)は、日本で生まれ稲作文化とともに発展してきた我が国固有のお菓子です。米を主食とする日本人にとって、米の加工食品である米菓特有の風味は、時代が変わろうとも日本人の嗜好にあったお菓子と考えています。

 

少子高齢化による市場縮小の波には逆らえませんが、米菓はグルテンフリー、アレルギーフリーの安心安全なお菓子として子育て層や若い層、家族団らんの必須アイテムとしてまだまだ需要を伸ばしていけると思っています。

また、海外市場獲得もこれまで以上にチャレンジしていく必要があるなど、組合員各位が時代の変化に沿って、創意工夫・切磋琢磨をしながら市場を切り開き、伝統的食文化である「米菓」を未来に伝承してまいりたいと考えています。

 

ところで、昨年はこれまで組合独自で取り組んでいた「立冬はあられ・おせんべいの日」の記念日登録を受けました。これに合わせて記念日ロゴと3つ折りのパンフレットも自前で作成し、広く組合員店舗で配布する取組みを行ってまいります。

 

最後になりますが、主務官庁のご指導、ご高配と関係の皆々様の温かいご支援により、組合運営を続けてくることができました。関係各位に紙面をお借りし厚く御礼申し上げます。

引き続き、関係の皆々様から温かいご支援・ご指導を賜りますことをお願いして年始のご挨拶といたします。

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