新年あけましておめでとうございます。謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
全国米菓工業組合理事長に就任して2回目の新年を迎えました。
昨年の米菓業界を振り返りますと、極めて厳しい環境下での一年でありました。
特に原料米に関しましては、一貫して高騰を続けた主食用米と同様、加工原料米も絶対量不足と価格高騰が我が業界を直撃しました。
とりわけ深刻なのがおかき・あられ原料であるもち米不足であります。高騰した主食用米への作付け転換により必要量の確保が困難となっており、この課題は早々解決の兆しが見えません。
また、令和9年度から水田政策を根本的に見直し、作物ごとの生産性向上等への支援に転換する方向とのことです。
加工用米ともち米の安定供給を維持し、質と量の面で持続可能な原料確保体制を構築できるかどうかは、米菓業界の存続に関わる重大な課題であります。
特に、もち米は地域の神事や家庭の祝い事をはじめ、日本文化に無くてはならないもちの原料ですし、おかきは鏡餅をかき砕いたことが由来とされています。
当組合はそのようなもち米を主原料に製造販売している会員企業を多く抱えておりますので、新たな水田政策においても主食用米より安価な加工用米やもち米の生産体制が維持できますよう検討を進めて頂きたいと思います。
加えて、包装資材・エネルギー・物流費の上昇も重なり、企業努力だけでは吸収しきれないコスト増が続きました。
さらに、世界経済の不透明感も影を落としています。トランプ関税や世界的なインフレ圧力、物流の不安定化、為替変動リスクなどの外部環境は依然として不確実性をはらんでおり、厳しい環境は継続しております。
このような中で、労働力不足と労務費の上昇も避けて通れない課題です。製造現場では若年層の確保が難しく、また外国人材活用も種々課題を抱えています。
コスト上昇を適切に価格に転嫁できない状況は中小企業の多い米菓業界にとって死活問題となりつつあります。価格競争の厳しい食品業界にあっては適正な取引環境が確保されなければ必要な人材投資・設備投資を進めることは困難です。
一方で、こうした厳しい環境にあっても、米菓の価値はむしろ高まりつつあります。国内ではグルテンフリー・アレルギーフリーなどから健康志向・自然志向が広がり、米菓が持つ素材本来の味わいが再評価されています。
訪日客の増加は地方ブランドの米菓商品の認知向上につながり、海外市場でもアジア圏はもとより中東・欧州・北中米でも一定の需要を抱え、その人気は衰えることなく続いております。
こうした機会を確実にとらえるために、組合としても本年は特に①原料米の安定確保、②国内需要の活性化、③輸出市場の拡大・強化、④適正な価格転嫁、に取組んで行きたいと考えております。
それぞれの取り組みをより実効性のあるものにし、業界全体が成長を描けるよう、会員企業の皆様との連携を一層深めてまいります
米菓産業は、日本の食文化と地域の誇りを受け継ぐ大切な産業です。困難な状況下にあっても、次世代へとつなぐ責務を胸に、業界一丸となって歩みを進めていく一年にしたいと考えております。
本年が皆様にとって希望に満ちた年となりますことを祈念し、年頭のご挨拶といたします。

